Costa対ENEL事件は、「EU法の優越性」(primacy of EU law)の多くの説明の出発点であるが、その訴訟 のストーリーは、今なおさほど知られていない。何が、Flaminio Costa氏をわずか1925リラ(2019年時点で 約 22 ユーロ)の請求書について、電力供給会社を訴えることに駆り立てたのか。なぜ、ミラノの少額訴訟裁 判所は、このような「ささいな」訴訟について、イタリア憲法裁判所と欧州司法裁判所の双方を巻き込もう としたのか。なぜ、この両裁判所は、反対の方向の判断をくだしたのか。この訴訟は、ミラノの少額訴訟裁 判所に戻された後、どのように終結したのか。かつては開示されていなかった裁判書類と、関わった幾人か の登場人物へのインタビューに基づき、本稿では、冷戦の頂点におけるイタリアの電力国有化の背景につい て、Costa 対 ENEL 訴訟のあまり知られていない側面に光を当てることで、EU 法の優越性の原則の発展に対 する、この訴訟とその「建築家」(architect)であるGian Galeazzo Stendardi氏の貢献を評価する。

Ittsū no fubarai denki ryōkin seikyū-sho kara EU-hō no yūetsu-sei e: Gian Galeazzo Stendardi-shi to Costa tai eneru jiken no keisei / Arena, Amedeo. - In: KOSEI TORIHIKI. - ISSN 0425-6247. - 7(2021), pp. 67-74.

Ittsū no fubarai denki ryōkin seikyū-sho kara EU-hō no yūetsu-sei e: Gian Galeazzo Stendardi-shi to Costa tai eneru jiken no keisei

Amedeo Arena
2021

Abstract

Costa対ENEL事件は、「EU法の優越性」(primacy of EU law)の多くの説明の出発点であるが、その訴訟 のストーリーは、今なおさほど知られていない。何が、Flaminio Costa氏をわずか1925リラ(2019年時点で 約 22 ユーロ)の請求書について、電力供給会社を訴えることに駆り立てたのか。なぜ、ミラノの少額訴訟裁 判所は、このような「ささいな」訴訟について、イタリア憲法裁判所と欧州司法裁判所の双方を巻き込もう としたのか。なぜ、この両裁判所は、反対の方向の判断をくだしたのか。この訴訟は、ミラノの少額訴訟裁 判所に戻された後、どのように終結したのか。かつては開示されていなかった裁判書類と、関わった幾人か の登場人物へのインタビューに基づき、本稿では、冷戦の頂点におけるイタリアの電力国有化の背景につい て、Costa 対 ENEL 訴訟のあまり知られていない側面に光を当てることで、EU 法の優越性の原則の発展に対 する、この訴訟とその「建築家」(architect)であるGian Galeazzo Stendardi氏の貢献を評価する。
2021
Ittsū no fubarai denki ryōkin seikyū-sho kara EU-hō no yūetsu-sei e: Gian Galeazzo Stendardi-shi to Costa tai eneru jiken no keisei / Arena, Amedeo. - In: KOSEI TORIHIKI. - ISSN 0425-6247. - 7(2021), pp. 67-74.
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